池子の森自然公園整備計画の説明会、市民48人参加
12月22日、(仮称)池子の森自然公園整備計画の市民説明会が行われ、市民が48人が参加、岩室議員も傍聴しました。最初に市長から池子の森の過去の歴史にふれながら、今日を迎えていること。共同使用とは米軍から許可で一時使用というべきものであること、但し、公園管理は逗子市が主体となって、市側がスタッフと維持管理と運営にあたるものであること、今日の説明会後、1月にパブリックコメント、その意見集約、3月には計画を策定していくことが説明されました。また、平成26年に公園の供用開始を予定しているが、米軍からの「共同使用」の正式許可は26年度後半、その後に具体的な整備を入ることから、公園は段階的なオープンを考えている。しかし、スポーツエリアの使用は先行できると思うと説明しました。続いて、基本計画策定のコンサルタントである㈱景観設計・東京(写真)が、プロジェクターを使い、基本計画案の詳細な説明を行ないました。その後、会場からの質疑応答が行われ、多くの市民が発言されていました。最後に市長から、池子の森は、日本人の財産として、自然を残していきたいと思う。また、公園計画の整備は、供用開始されても、一部の開園となるし、長期的な整備となるが、取り組んでいきたいと述べていました。
※主な意見・質問は以下のとおりです。 (発言の要約で一部表現が違う場合もあります。正式には逗子市が作成した会議録をご覧ください)
●男性(久木川にホタルをとばす会) 池子の森に接する久木で20年間活動している。公園が開設された場合に一番心配している問題は、過度な照明である。そのため現状の状態を維持してほしい。現在でも米軍のスクールバス駐車場が明るく困っている。照明設置には気をつけてほしい。
●男性(逗子リトルリーグ役員) 近辺では硬式野球場はなく、米軍の許可を受けて、池子基地内の野球場で土日に練習をしている。子どもたち140人が練習していることから、これまで通りに土日に練習ができるように配慮してほしい。
●男性 仕事で池子基地内のシロウリガイ調査(400万年前の化石)に3年間携わったことがある。池子遺跡群資料館は、埋蔵文化財を展示しているが、池子の森は、自然もあり、また、逗子市には博物館がないことからも、自然や文化財など広い範囲で取り組む博物館をつくってほしい。あわせて池子の森の歴史は、弾薬庫の歴史でもあり、歴史遺産として弾薬庫跡を残してほしい。
●男性 米軍の友人に頼み池子の森を見させてもらったが、自然は大変に素晴らしい。あとに残された森(米軍住宅地区の後背地)はどうなるのか? ★市長 あくまで共同使用であり、引続き返還のため交渉をしていく。自然観察と水環境保全エリアはとくに自然環境も良いことから、公園でも入場制限が必要ではないかと考えている。ドックランをつくる理由は、保全エリアを考慮して、犬と人が接しないように考えた。
●男性(逗子環境会議) 自然エネルギーの学習場になるようにしてほしい。
●男性 横浜市の説明では、「共同使用」で犯罪があった場合、米軍側で取り締まるようになっているが、どうなるのか? ★共同使用でも、公務以外は、米兵の私的な行為は、基本的には日本側で裁かれることなる。
●女性(三浦半島活断層調査会) 近隣自治体と防災協定を結んでほしい。 ★市長 「共同使用」の部分は逗子市の広域避難場所でもあり、市の拠点になる一つである。近隣市との関係は考えていない。
●男性 自然への影響を考慮し、保護する観点から、公園内に照明を設置する場合、LEDライトにしてほしい。
●女性 青少年の野外活動施設とはどんなものか、宿泊は可能か? ★市長 青少年に限ったものではなく、都市公園は「何人」にも使用を認める施設である。大人も含めて利用できるように、今後、在り方の検討をしていく。宿泊はベットを置くような施設はではない、キャップ場のロッジで床に寝れるようなものを考えているが、在り方が議論になる部分もあり、これも検討が必要な課題だと考えている。
●男性(逗子リトルリーグ) ①公園は施錠するのか? ②不発弾が心配される。 ★市長 公園に門は作る必要があると考えているが検討中である。 ★基地対策課 不発弾の調査は実施していない。過去に弾薬庫は撤去されて、心配はない。
●男性(自然保護などのポンティアをしている) 時間帯に関係なく、入れるようにしてほしい。ボランティア団体が共同で使用できる部屋(施設)がほしい。森の管理には様々な団体の協力が必要だと思う。 ★市長 計画では、現在の池子遺跡群資料館に公園管理事務所を置くように考えている。ボランティアの居場所は検討課題とさせてほしい。駐車場は米軍も使用するので、米軍との協議中である。しかし、逗子市の基本的な方針は、特定の人が占有する場合、有料と考えている。そのため逗子アリーナやダイチ運動公園も有料化に向けた検討を進めている。
●男性(逗子市陸上協会) 400メートルトラックを使い、毎週のように子ども達に対し、陸上を教えている。これを機会に陸上トラックだけでなく、陸上競技場として整備を図ってほしい。 ★市長 400メートルトラックは、調整池の機能を持っていることから、毎年数回、雨水で一面に水がかぶってしまう構造となっている。陸上競技に必要とされる施設は、今後、時間をかけて整備したいと思う。
●男性(逗子環境会議) 名越緑地の保全に取り組んでいるが、「会」の中でも、人と自然との両立が議論にもなっているし、難しい問題である。都市公園で芝があれば薬剤が撒かれると思う。また、自然度も高いことからも、一般的な都市公園と同様に扱うことには心配である。市としては都市公園なのか、緑地公園なのか、どのような公園を考えているのか? ★緑政課 都市計画決定する公園ではありません。あくまで逗子市の条例に位置付けた公園と言うことです。 ★市長 都市公園は基本的には夜間も自由に入れる。しかし、池子の森自然公園は、昼間はオープンにするが、夜間の開放については検討中である。
●男性(自然回廊プロジェクトのメンバー) ハイキングコースの維持管理をしているが、逗子市の予算は年間60万円しかない。もっと国からの支援をもらってほしい。また、市民の力、協力を得て取り組むべきである。
●男性 スポーツエリアはよいが、他の自然が残っている地域は自然を守ってほしい。計画案に三つの疑問がある。①なぜアーチェリー場があるのか。②(久木側に)なぜ駐車場があるのか。③なぜ、ドックランがあるのか。 ★市長 アーチェリー場は、関係者からの長年の要求があり、設置を考えたもの。ドックランは公園内で、人と犬のすみ分けを考えた場合に、必要だと判断した。
●男性 池子側に100人程度が集まれる集会場がほしい。また、第一運動公園は不良のたまり場になっている。 ★市長 集会場所は池子側には、医療保健センターもあり、使ったらどうか。
●男性 池子の森は自然が残っていてよかった。池子地区では地域の清掃活動、河川の清掃も参加している。池子の森を守るためには、公園への入場制限は必要だと思う。
●男性(県立逗葉高校教師) 400メートルトラックを高校生が利用できるようにしてほしい。現在、トラック練習は横須賀の不入斗運動公園に行っている。利用料金は横須賀が一回80円、平塚市は高校生で年間2000円となっている。青少年が利用できるような施設となるようにしてほしい。 ★市長 施設の利用料は、米軍との協議し、「利用協定」を結ぶことになるので、検討させてほしい。
●男性 公園には夜間は人を入れないでほしい。制限するようにお願いしたい。