21年1定 議案等の審議結果
令和3年第1回定例会(予算議会)は、2月22日~3月17日までの24日間行われ、審議結果は以下の通りとなりました。
《2月22日 本会議》
◆令和3年度施政方針演説及び予算提案説明
《3月1日 本会議》
【報告】
①報告第1号 専決処分の報告 [損害賠償額の決定]
【議案】
①議案第1号 専決処分の承認 即決 ◎全会一致可決
※令和2年度一般会計補正予算(第12号)
②議案第2号 専決処分の承認 即決 ◎全会一致可決
※令和2年度一般会計補正予算(第13号)
③議案第3号 専決処分の承認 即決 ◎全会一致可決
※新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例
④議案第7号 押印の見直しに伴う関係条例の整理について ◎全会一致可決
⑤議案第11号 逗子市指定居宅介護支援等の事業等に関する基準を定める条例等の一部改正 即決 ◎全会一致可決
◆代表質問 第1日目
《3月2日 本会議》
◆代表質問 第2日目 6番目 日本共産党 岩室年治
《3月17日 本会議》
3月17日の本会議最終日、委員会付託されていた議案の委員長報告、追加の議員提出議案、人事案件、意見書案も審議が行われ、結果は以下のとおりとなりました。
【議案】
①議案第 4号 和解について ◎全会一致可決
②議案第 5号 逗子市地域活動センターの指定管理者の指定 ◎全会一致可決
③議案第 6号 逗子市職員の配偶者同行休業に関する条例の制定 ◎全会一致可決
④議案第 8号 逗子市事務分掌条例の一部改正 ◎全会一致可決
⑤議案第 9号 逗子市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正 ◎全会一致可決
⑥議案第 10 号 逗子市介護保険条例の一部改正 ◎全会一致可決
⑦議案第 12 号 令和2年度逗子市一般会計補正予算(第 14 号) ◎全会一致可決
⑧議案第 13 号 令和2年度逗子市国民健康保険事業特別会計補正予算(第4号) ◎全会一致可決
⑨議案第 14 号 令和2年度逗子市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第2号) ◎全会一致可決
⑩議案第 15 号 令和2年度逗子市介護保険事業特別会計補正予算(第3号) ◎全会一致可決
⑪議案第 16 号 令和2年度逗子市下水道事業会計補正予算(第2号) ◎全会一致可決
■令和3年度当初予算
⑫議案第 17 号 令和3年度逗子市一般会計予算 ◎全会一致可決
⑬議案第18 号 令和3年度逗子市国民健康保険事業特別会計予算 ◎全会一致可決
⑭議案第 19 号 令和3年度逗子市後期高齢者医療事業特別会計予算 ◎全会一致可決
⑮議案第 20 号 令和3年度逗子市介護保険事業特別会計予算 ◎全会一致可決
⑯議案第 21 号 令和3年度逗子市下水道事業会計予算 ◎全会一致可決
【令和3年度当初予算 賛成討論 岩室】
ただいま議題となりました令和3年度一般会計予算並び国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、介護保険事業の3特別会計予算と下水道事業会計について、賛成の立場から討論に参加いたします。まず、令和3年度予算に関連し、逗子市政が乗り越えるべき試練と克服すべき3点の課題について意見を申し上げます。
第1点目は、コロナ対策です。
新型コロナウイルス感染症の対策が1年を超え、市長は「コロナとの闘いは、この先数年にわたる長期戦となる」と考えを述べられていました。私も、コロナとの闘いについて、変異株の広がりをみせる中で、長期戦は間違いないものと考えています。この1年間、コロナ禍、さらに感染拡大も繰り返され、緊急事態宣言のもとで、市民生活と市内の地域経済にも深刻な影響を及ぼしています。逗子市みんなで乗り越える新型コロナウイルス感染症対策基金条例も制定し、6億円の財源をコロナ対策に充てることを明確し、その財源を有効に活用する取り組みをすすめてきました。基金条例の制定にあたり、当初は反対した議員も、今まで、「コロナ基金」を高く評価し、理解を示すまでなっていることは歓迎すべきことであります。市は、ワクチン接種について、特別チームを編成し、万全の体制で臨まれようとしています。ワクチン接種が混乱なく実施されることをお願いしたいと思います。また、PCR検査については、ワクチン接種あわせて、やっと国も具体に動き出してきました。新型コロナのゼロをめざすなら、高齢者施設などの社会的検査について、市内でも積極的に取り組まれるよう要望致します。
2点目は、緑地保全と防災対策です。
この間、相次ぐ崖崩落の死亡事故、市内各所で緑地斜面崩落も多く発生し、復旧工事や防災工事が必要に迫られ、令和3年度予算においても、安全対策が必要な個所の計画的な管理伐採や法面防護工事も実施し、民有地対策も、防災工事助成制度の積極的活用、県の急傾斜崩壊対策事業も連携強化をすすめていく方針となっています。過去を振り返れば、当時、緑派市長のもとでは、数億円で緑地購入を進めてきた時期もありました。しかし、今、団地造成の残地や緑地保全した箇所が危険な状態に陥ってしまっていることも事実であり、維持管理に膨大な費用が掛かると見込まれます。みどり基金など活用して、積極的な取り組みを期待するものであります。
3点目は、財政再建です。
すでに財政対策プログラムで、150超える事業の見直し、職員給与減額などによって、市民と職員に対し、犠牲を強いることで、危機的状況を乗り越えることができました。しかし、本市の財政構造を抜本的に変える状況にはなく、さらなる努力が求められています。財政運営では、財政調整基金の取り扱いが、多くの議員からも質問、意見もされていました。学校施設の長寿命化計画が策定されます。今後、公共施設を維持管理していく上で、限られた財源を有効に、適切な時期に判断し、運用することが必要とされています。本市の場合、財政調整基金問題で、苦しんだことを考えれば、基金はあれば、あっただけ、安心感を得られます。しかし、逗子市を前に進めるためには、基金の有効的な活用も必要だと考えています。今後、財政見通しも考慮しつつ、現実に必要とされる事業への配分も考え、慎重な財政調整基金の運用を求めたいと思います。
次に、企業誘致・起業促進については、コロナ禍、業種変更を試みる企業も生まれ、変革の時期を迎えています。逗子市の状況は、行政の蒔いた種が、時間をかけて萌芽するところでないでしょうか。期待しつつ見守りたいと考えています。また、逗子市が進むべき方向で、市長からは「女性の活躍できるまちを目指す」と述べられていました。このことは逗子市だけでなく、日本社会の変革が迫られている課題のジェンダー平等であり、女性の活躍する場は将来飛躍的に広がるものと考えています。過去を少し振り返ると40年近く前、高齢社会に向かう時期、働き手が減り、大変になると話がありました。しかし、当時、市内在住の中央大学元学長の川口弘先生が将来、社会構造が変革し、女性が大きく進出、社会を支える担い手となると述べられていました。それが、今、現実になろうとしています。逗子市役所においても、女性の管理職、幹部職員の割合を引き上げる努力を求めたいと思います。以上、3点の観点から判断し、令和3年度予算について賛成するものであります。
次に、主だった事業について、意見を申し上げます。まず、「魅力あふれるまちづくり」についてであります。JR逗子駅前歩行空間等の向上のための基礎調査、交通渋滞対策予備調査が行われます。市民には、逗子駅前の歩行者の安全と利便性が高まることへの期待もあります。調査から計画、財源確保と市民合意による具体化、実効性のある対策につながるよう求めたいと思います。
次に、ごみ処理広域化についてであります。代表質問でも取り上げましたが、鎌倉・逗子・葉山町の広域化計画は、すでに首長間では、合意した上で進められています。ところが、懸念される問題も生じています。葉山町は、財政問題を理由に、生ごみ資源化処理施設の約1年間の延期を決めました。また、鎌倉市は、逗子市の焼却炉が廃炉になった後、逗子市のごみを受け入れる中継施設整備について、住民の合意が得られていません。さらに自治体の負担割合も、合意に至っていない部分も残されています。2市1町の共同施設と事業である点からも、懸念される事項については、それぞれの自治体の責任をもって、住民の理解、そして合意への努力を求めたいと思います。
次に、デジタル化の推進についてであります。国会ではデジタル法案が審議入りしています。この法案、システムの制度設計も不明確な上で、自治体に義務だけがかかり、自治体独自の施策や事業に差しさわりが起こりうる規定があり、結果として地方自治の侵害になるとの批判もあります。今後、デジタルの推進、行政手続等のデジタル化については、さらなるセキュリティの強化、個人情報保護条例が順守されことを求めます。
ところで、デジタル化の推進について、市長と同僚議員の間で、議論されていました。その際、議員からはデジタル化の遅れが指摘されていました。そして市長からは、本市の取り組みが「周回遅れ」と答弁され、質問した同僚議員も、市長と同感と話されていました。確かに、他の自治体と比較すれば、「周回遅れ」の指摘も正しいかもしれません。しかし、コロナ禍、このような時期、もう少し見方や考え方を変えてみることも重要ではないでしょうか。本市の場合、過去に、前市長の肝いりで、ホームページ作成、そのための人材の投入、たくさんの財源が投入されました。しかし、財政危機となれば、当時の市長からは、「身の丈にあった予算、事業が必要だった」と話されるようにもなりました。私は、本市の財政状況からみて、投資できる財源が限られていることを考えれば、よりデジタル化など慎重に予算化をすることが必要ではないでしょうか。今は、「周回遅れ」であっても、何周回る中での周回遅れなのか。ペースを上げすぎると周回中に、息があがってしまわないか。今の自分の位置や自分のおかれている状況をとらえておくことが肝要だと思います。私からは、市長に対し、政策の判断においては、焦らないでほしいと思っています。
市長は、令和3年度の実施に当たり、「オンリーワンのまちづくりを進めていく」と述べられていました。オンリーワンであれば、逗子市にあった形で取り組んでいけば良いと思っています。桐ケ谷市長は、任期4年の中で、就任2年余りが過ぎ、今は、折り返し点です。過去の市長の就任期間は短くて2年、4年、8年、12年の方がいました。少なくとも市長には、まず4年間が与えられ、その4年間でできること。さらに実現に必要な時間をようするものもあります。また、行政計画の継続性はあります。市長には、市民との公約を形にする、実らせる責務もあります。これからの2年間も、これまで通り「現場第一主義を貫き」、堅実な市政運営にあたられることをお願いし、討論を終わります。
【人事案件】
①議案第 22 号 教育委員会委員の任命について(即決) ◎全会一致可決
★新・教育委員 氏名 福田 幸男 生年月日 昭和24年5月19日 住所 横浜市金沢区富岡西
②議案第 23 号 固定資産評価審査委員会委員の選任について(即決) ◎全会一致可決
★評価審査委員 氏名 福田 哲 生年月日 昭和43年8月28日 住所 横浜市西区浅間町
【議員提出議案】
①議員提出議案第1号 逗子市議会会議規則の一部改正について(即決) ◎全会一致可決
【意見書案】
意見書案第1号 養育費の不払い解消と履行確保を求める意見書(即決) ◎全会一致可決